星空世界線

彼女たちは星空のもとでしか会えなかった。

お互いの名前しか知らない、素性もわからない。

そんな二人は星の見える夜に決まってお話しする。

お城の城壁を挟んで、秘密のお喋り。

「素顔は見えなくとも、貴方のことはよく見えるわ！今笑っているんでしょう？」

「はは、よく分かったねえ！」

そうやって笑いあうことがどれだけお互いを支えていたのか。

王室の娘、クララヴィアと盗賊の娘、サラの奇妙な御伽噺…

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